動画の販売を検討中の方にとって、
- どのような動画コンテンツを販売すれば売れるのか
- 動画販売での利益をどのように作り、増加させるのか
は、気になるところだと思います。
弊社はこれまでに350以上の動画配信サービス構築をお手伝いしており、動画販売を行う際にどのように事業を軌道に乗せ、何を工夫して利益率を上げるかという点が分かってきています。
そこで本稿では、弊社のこれまでの経験を元に、動画販売で売れる動画の傾向と利益を作るためのコストの考え方について、概論的な内容をまとめます。
本記事がご参考になれば幸いです。
\動画が売れる仕組みを作るヒントがあります/
売れる動画には傾向がある(売れる動画を売る)
そもそも論になってしまいますが、売れる動画を準備できなければ、動画は売れません。
基本的なことではありますが、この前提を忘れてしまう、目をつぶってしまう、盲目的に売れると考えてしまうケースが見受けられます。
手元にある動画、またはこれから撮影しようとしている動画に「お金を払ってくれる人がいるか」を一度冷静に考えましょう。
弊社の事例や一般的な傾向から、以下のような動画であれば売れるということを申し上げられます。
エンタメ動画
- TV局レベルのドラマ、大衆向け映画・アニメーション、ファンが居る音楽やプロスポーツを準備できれば言うことがない
- NetflixやHuluなどの大手では取り扱っていない(取り扱えない)が、質の高いコンテンツ
- ドキュメンタリー映画など大衆向けではないもの
- 固定ファンがいる劇団の舞台動画
- 一定数のマニアが存在しているニッチなジャンルの映画
- 「俺の動画は面白い」では売れない
- 画質や編集の質が高いものを要求されます
ノウハウ動画・学びのための動画
- 資格や学習、趣味のノウハウなど
- 学びのための動画
- オンライン予備校・学習塾
- 資格講座
- 料理レッスン
- 音楽レッスン
- ヨガ・エクササイズ
- スポーツのレッスン
- 内容の質が低いものは売れません
- 編集の質や画質が低くても、内容が良ければ売れます
人に対して課金したくなるもの
- ファンサイト的なものの中で動画を見せる
- 人気のある人やチームのファンサイトであれば、動画の画質や編集が荒くても売れる
- 動画を買ってもらうのではなく、有料課金で応援してもらうという発想
- もちろんファンサービスを考慮したものでなければならない
人気のあるスポーツ
- プロスポーツの動画配信は増えてきている
- マイナースポーツ、アマチュアスポーツでも十分利益を出している法人は存在する
利益を作るためのコストの考え方(利益率をどのように高めるか)
利益率を高めるには、コストを減らす必要があります。
動画販売ビジネスを行うにあたり、どのようなポイントでコストを下げることができるかをまとめました。
販売プラットフォームを最適化する
動画販売はいろいろな方法で行うことができます。
ダウンロード販売・委託販売プラットフォーム・独自プラットフォームによる販売など様々ですが、何にどの程度コストをかけているのかを見て、無駄を省いていくことでコストが大幅に下げられる場合があります。
委託販売が良いのか、独自プラットフォームを構築して販売するのが良いのか
委託販売は概ね30%程度の販売手数料が取られます(多いと50%)。
毎月50万円の売り上げがあった場合、15万円が手数料として引かれ、手元に入ってくるのは35万円です。
独自プラットフォームが毎月5万円で持てる場合手数料がなくなりますので、10万円の利益増ということになります。
利益は上がりますが、独自プラットフォームの場合は初期投資と運営にコストがかかるという面があります。
オリジナルの動画サイトを構築するわけですから、初期設定やコンテンツ登録、ユーザーさんからのお問合わせなども受ける必要が出てくるためです。
ユーザーさんの対応コストは概ね売り上げに比例して増えますので、初期設定などに対するコストを見られるかどうかで判断をして良いでしょう。
1年程度での利益を最大化したい場合は、独自プラットフォームを選択すると良いでしょう。
売れるかどうかわからない、心配、リスクを減らしたい、という場合は利益を減らして委託販売を選択し、様子を見て独自プラットフォームに移行しましょう。
動画販売の方法については、以下でまとめています。
セキュリティ対策に無駄なお金をかけていないか
動画配信サービスにおいては、コピー防止に対して過敏になる法人さまが多いです。
動画のコピーについては、完全に防ぐことができないことを断言します。
よって、どこまでコストをかけてコピーをしにくくしておくか、という観点で考える必要があります。
その際に、非常にハイスペックなコピー防止対策を行う必要がある、という判断になってしまうと、莫大なコストがかかり利益がなくなるどころか、事業自体のコスト計画が破綻してしまいます。
映画やTV番組などでなければ、最低限のコピー防止対策を行えば十分であると考えます。
コンテンツ提供を受けている場合は特にコピー防止について、コンテンツ提供元からくぎを刺されるかと思いますが、コピーの完全防止については、先述のようにできません。
コストをかけても結局コピーされてしまうのであれば、利益とのバランスを考えて、ある程度の対策にとどめておくほうが吉といえます。
コピー防止については以下の記事である程度のことが学べます。
\動画が売れる仕組みを作るヒントがあります/
動画配信システムにお金をかけ過ぎていないか
高機能な動画配信システムを使うと再生されるほどコストがかかります(従量課金)。
動画配信システムは非常に便利かつ高機能ではありますが、盲目的に利用すると利益が圧縮されてしまいます。
ある程度のユーザー規模になると動画配信システムを使わないという選択肢はなくなるのですが、スモールスタートの場合、大人数のユーザーさんが一度に訪れることがない場合は、動画配信システムの利用を控えるという方法で利益を増やすことができます。
この判断にはある程度の知識が必要となります。
具体的な計画があれば、相談先の企業に対して、使った場合と使わなかった場合のメリット、デメリットをたずねてみると良いでしょう。
動画制作のインハウス化を行う
動画の撮影や編集を、専門業者に任せなければならないという事はありません。
動画活用を積極的に行っている企業では、すでに動画撮影と編集のチームを自社内に抱え、低コストで量産することで利益を高めています。
アマチュアレベルで良い場合もある
アマチュアが撮影・編集したレベルの動画でも十分販売可能なジャンルが、教育やハウツー、それからファンクラブなどでの撮って出しものです。(エンタメ動画は難しい)
実際やったことがない方は想像がつかないかと思いますが、お子さんのビデオを撮影して、DVDにしたことがある程度の方であれば、それなりにいらっしゃるのではないかと思います。そのクオリティで十分対応ができます。
弊社で配布している、プレゼン形式の動画作成方法を学べる教材もありますので、活用なさってください。
スマホで撮影、編集したものでも必要十分なケースも
スマホで撮影した動画でも十分販売に耐えうるケースもあります。
動画はプロクオリティで作らなければならない、という概念は、一度忘れてしまったほうが良いでしょう。
- 画質や編集のクオリティが動画の価値でなければ問題ない
- 学ぶ系のものはほとんどこれに該当する
- 簡単な編集はスマホアプリでできてしまう
VODでは動画が利益を出し続けられる資産になる
VOD(ビデオオンデマンド)は、動画を見たいときにいつでも視聴できる方式での有料配信です。
動画を1度作っておけば、それを売り続けることができます。
ある程度のコンテンツがそろってくると、動画販売事業を軌道に乗せるための、コンテンツ制作に対しての投資金額を下げられる可能性があります。
- コンテンツが増えることで動画販売サービスへの入り口が増える
- 検索結果でヒットする可能性が上がる
- FacebookやTwitterなどSNSでの更新情報を流す機会が増える
- 動画販売サービスのリピーターが得られる可能性がある
- 1つの動画を視聴したユーザーが関連動画を視聴したり、再び動画販売サービスを利用する
- 動画販売サービスのユーザーの関心を高められる
- 次の動画、次の動画と視聴し続けていくうちに、ユーザーのサービスへの関心が高まる
- メルマガや関連サービスも利用したいと思う
といった効果を得られる可能性が出てくるためです。
そのためいつまで、どの程度のコストを動画製作にあてて、どのタイミングからそれを減らしていくのかというポイントはしっかり考えておきましょう。
なお、タイムリー過ぎる動画は時間がたつと売れなくなってしまいますので、あらかじめその点を考えて動画を製作すると良いでしょう。
- 日時やタイムリーな話題を入れない
- しばらくしか有効でないノウハウは適時入れ替える必要があります
- 例:2020年1月までの既存の制度に合わせたセンター試験の対策動画は、制度が変更された後の2021年1月以降の試験対策では役に立たなくなる
PDCAは回したほうが良い
利益率の改善を図るため、以下のデータを見てどのコンテンツを押すか、どういったコンテンツを準備するかを常に考えましょう。
- どこからユーザーが訪問してきているか
- どこからのユーザーが購入してくれているか
- いくらぐらいなら払ってもらえているか
- 売れ筋はどんなものか
難しい解析をする必要はありません
非常に難しい分析を提唱している方もいらっしゃいますが、そこまで難しいことをやる必要はありません。
一般的なWeb解析と、売れ筋が何か等の把握だけでも判断材料はそろってきます。
- どの動画が人気なのかを、再生数や売上本数から判断する
- Web解析で、どこからユーザーが集まってきているかを把握する
- Web解析で、どこから来たユーザーが動画を購入したかを把握する
- アンケートなどを実施して直接ユーザーの声をきく
宣伝を忘れてはいけない
宣伝をする、ということも忘れがちなポイントの一つです。
どんなに良いコンテンツがあったとしても、利用者を増やすための宣伝をしなければ売り上げは伸びません。
宣伝費用は必ず掛かるコストとしておきましょう。
継続してかかり続けるものであるという認識も持ちましょう。
集客については以下の記事でまとめていますので、ぜひご一読ください。
具体的に動画販売ビジネスをお考えの方の相談に乗っています
利益を上げるポイントは多岐にわたります。
動画販売ビジネスが初めての場合、どの程度のコストをいつかければ良いか、かかるのかがわからないことも多いかと思います。
具体的なお考えがある法人さまは、弊社のソリューションを採用するかしないかにかかわらず、無料でご相談を受けております。
よろしければ、動画配信サービス構築CMS『ソーシャルキャスト』にお声かけください。
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