12月16日にGEM Partnersさんから以下のような調査結果が発表されました。
詳細はリンク先の記事をご確認いただくとして、広告付きのSVODを利用したいと思っている(している)消費者は全体の7%程度となったようです。 一方、広告付きSVODサービスの認知としては45%程度となっていて、広告付きSVODに興味があるという回答の方は35%程度だった模様。
広告付きSVODプランは始まったばかりではありますが、今後ユーザーに受け入れられていくためには2つの課題があるのではないかと考えています。
1.プラン価格の納得感
以前記事にしましたが、大手サービスでは、
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広告付き+その他制限があるプランを作る(これまでの価格)
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広告抜き + 制限なしのプランを作り、それはプラスアルファの費用を取る
という方向性になっています。
たとえばNETFLIXは従来の一番下のプラン「ベーシックプラン」を維持してはいますが、新規契約時には表示されません。 広告なしで見るなら上のプランにしてほしいな、、、という実質的値上げの意思表示ととらえることができます。
ディズニープラスに関しては米国で広告付きプランをリリースしています。 従来の一番下のプランを3ドル値上げして、広告付きプランがこれまでの一番安いプランの価格となっています。明確な値上げです。
一般の方ほとんどはこの流れには気づかないと思われます。 ただ契約済みの方は値上げになることがわかるでしょうから、広告付きのプランに下げるのかどうかを検討するように考えられます。 が、これまで広告なしで見ていた方が、視聴体験を犠牲にしてまで広告付きモデルにする、という動きをとることは非常に少ないのではないでしょうか。 よって視聴にかかる費用を節約したいユーザーであっても、値上げを許容することが想像できます。 そしてこれまでと同じで「視聴するときだけ契約する」という動きをとるでしょう。 ですから、広告付きモデルは選択されづらいと考えます。
2.様々な機能制限
最も価格が安いプランとなる広告付きSVODプランには、広告が表示されるということ以外にも、様々な機能制限が発生します。 これは従来の一番下のプランにあった制限と同じようなものではありますが、広告がついた上にこれもできない、という制限に対してどのような印象になるかはよく考えなければなりません。
若年層はお金がないので、、とは言いますが、良い視聴体験(UX)を犠牲にしてまで数百円安いプランを選択するか・・・と考えてもちょっと微妙なのではないかなという気がします。
実際、冒頭で紹介した調査結果でも
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視聴できる本数が制限される
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視聴できる時間が制限される
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画質が下がる
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一部コンテンツが視聴できない
という制限については4割程度の方が許容できないと回答をしているようです。 広告が入ること自体も3割程度の方が許容できないという回答です。
実質的には通常プランの値上げが狙いなのではないか
もろもろの角度から考えると、広告付きプランでで収益を上げることが狙いなのではなく、広告付きプランで認知や話題を広げたうえで、そのプランを嫌って上のプランを利用してもらうことが狙いなのでは、という考えに至りました。
とはいえ、これは私の想像の域を出ません。 実際の狙いはどのようなもので、その各種KPIがロードマップどおり進捗しているのかという、ほんとのところ、は知りたいです。 情報が得られましたらまた記事として書きます。