第4回目となる今回から2回にわたって、これまでの連載でも何度か書いてきた、スマホでの動画配信について考えてみます。
前半の今回は、データを見ながらスマホでの動画配信とPCでの動画配信の視聴者に現れる特徴的なポイントを洗い出してみます。
最初に1つ書いておかなければならないことがあるのですが、当社の調査はインターネットリサーチを利用して「男女5歳区切りの日本国内世代別人口比率に合わせて」回答をあつめて集計を行ったものです。より国内のマーケットの実態に近いデータを集めて集計しよう、ということでこういった調査を行いました。
よって、回答数としては若者は少なく、中~高年の方が多いということになります。
何が言いたいかというと、よくこの手の調査結果を目にすることがあると思うのですが、調査対象の主体がどういう集団なのかによって大きく結果が変わるという事です。
若者世代だけをターゲットにして調査すれば、スマホでの視聴がダントツにすごいという事になりますよね。
どういう調査結果がいいのか悪いのかという事ではなく、何が母数なのかということをわかったうえで様々な調査結果を見るのが良いかと思います。
本題に戻りましょう。
スマホでの動画配信とPCでの動画配信の視聴者に現れる特徴的なポイントを洗い出してみる、ということでした。
1つ目の表を見てみましょう。
世代ごとの動画視聴者率と、どの端末を使って動画を視聴しているかを集計した表です。
この表から読み取れるポイントは、
- 世代毎に見ると、若い世代(15~24歳)は動画を見ている率(%)が高い。
- ただし、若い世代は全世代から見れば人口が少ない。
- 15歳~24歳では、スマホでの動画視聴をPCよりも積極的に行っている。
- 25歳~69歳では、PCでの動画視聴をスマホより積極的に行っている。
になるでしょう。
では次に、PCスマホを使って動画を視聴する方に、「どれぐらいの頻度で各端末を使って動画を視聴しているか」という質問をした結果の表を見てみましょう。
この2つの表を見てみると、
- PCにおいては、20~29歳の世代では視聴の頻度が高く、そのほかの世代ではあまり差がない
- スマホでは、15歳~19歳の世代が非常に視聴頻度が高いが、年齢があがると視聴頻度が下がる
ということがわかります。
最後にもう1つ表を見ます。
PC、スマートフォンを使って、どれぐらいの長さの動画を見ますか、という質問です。
- スマホでは、全世代にわたって短い動画を見る傾向が強い
- 15~19歳世代では、スマホでも60分以上の動画を見るという回答も目立つ
- PCでは全世代様々な長さの動画を見ている。ただし、年齢層が上がると短いものが好まれる模様
ということがみてとれます。
スマホでの動画配信は絶対的なものではないということが見えてきました。
データから傾向がわかったところで、今回はおしまいにします。
次回はこの傾向から、スマホ向けの動画配信はどのようにしたらいいのか、どのように活用したらいいのかという事について考えてみます。
今回の記事のデータとしても利用した「インターネット動画関連の実態調査レポート」を配布しています。
- 概要をまとめた資料
- データ集
を同梱しています。
お役立てください!
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