動画販売での上手な値付け

コラム
この記事は約5分で読めます。

動画販売を実施しているお客様とお話しする機会がそれなりにあります。
皆さま様々な課題を抱えておられ、私の知見でアドバイスできる点は話をしたり、ソーシャルキャストの機能で解決できることは具体的な方法を教えて差し上げたりしています。

こういう会話の中でのご相談で最も回答が難しいのは「動画をどういう値決めでどのように売ったらいいか」ということです。

売り方にはテクニックがあるが、値決めは簡単ではない

動画販売の値付けは2つのポイントがあります。

  1. どのように売るのか(売り方)

  2. いくらで売るのか(値決め)

どのように売るのか(売り方)

これは以下のようなものをさします。

  • サブスクリプション(定額見放題)

  • セット販売(13本セットで〇円)

  • 単品販売(1本ずつばら売り)

  • セット販売や単品販売には購入後の視聴可能期間を設定

サブスクリプション販売が成り立つ条件

これから動画販売を実施しようとする事業者さまは、サブスクリプションでの販売を前提として考えておられることが多いのですが、サブスクリプションで継続してお金を払っていただくためにはなかなかの努力が必要です。

  • 動画コンテンツをそれなりの頻度で追加していくことができる

  • 全部見切れないと感じてもらえる量の動画の本数がすでに存在している

  • 全部見終わったら解約されてもいい、と割り切ってサブスクで提供する

上記の条件どれかを満たさなければ、サブスクリプションでの動画販売は思うようにいかない傾向があります。

ただし例外はあります。具体例としては、

動画の本数は20本程度しかないがかなり貴重なtoB向けノウハウなので、1か月2万円のサブスクのみで販売しており、購入した会社が研修で社員に見せる(研修は毎月ずっと継続する)ので、20本の動画のみで継続してサブスク料金を支払ってもらうことが出来ている。

余談ですが、上記のレアケースのような動画販売事業をねらって実施することもできそうではあります。

複数のサブスクリプションコースで販売する

複数のサブスクリプションコースを準備する場合もあります。
例えば、

  • 国語:サブスク  1000円

  • 数学:サブスク  1000円

  • 英語:サブスク  1000円

  • 国数英:サブスク 2500円

上記のように、コンテンツのジャンルのくくりが複数ある場合はそれごとのサブスクを用意し、さらに全部見られるサブスクを少しお得な金額で準備する売り方です。
たくさんのコンテンツを保持しておられ、ジャンル分けができるケースではこの方法を取られるお客様が増えてきています。

サブスク販売する場合でもセット販売・単品販売を実施すると良い

サブスクリプション販売を実施していた場合でも(先に紹介した条件を満たさないけどサブスクやってみたい場合も)、セット販売や単品販売と併用することを検討すると良いです。
これは「毎月1500円払うサブスク契約はちょっと嫌だけど、この動画は見たい。」という消費者側のニーズに応えるための売り方です。

例:
数学:カテゴリ全部見られるサブスク 1000円(視聴期間無制限)
数学:線形代数の解説(全5本セット) 800円(視聴期間30日)
数学:線形代数の解説(その1)    350円(視聴期間30日)

サブスクと併用する場合は、多少割高に設定するのが良いようです。
「この動画だけ見たいけど、もう少し払えばセットかサブスクを契約できる、、」というような値付けをすると、アップセルを行うことができます。
サブスクだけの準備では比較するものがないので、上位のプラン購入モチベーションにつながりません。そういった意味でも、サブスクを実施していた場合でもセット販売や単品販売を実施すると良いです。

セット販売や単品販売のみを実施する

この方法も間違いではありません。
冒頭に書いた、コンテンツの量が少なかったり、追加頻度が低かったりする場合は、セット販売や単品販売のみで販売を実施する方が良いでしょう。
考え方としては、

  • セット販売の方がちょっとお得(12本セット 5000円)

  • 単品販売でも買える     (1本 500円)

セット販売を行う場合は、1本目は無料で見られるとか、セットで買わないと見られない動画がある、などの仕掛けを入れても良いです。

セットや単品での販売は、サブスクのように契約が続く限り視聴ができ、そのかわりお金を払っていただくというタイプの販売方法ではありません。ですから、「購入後〇日視聴できる」という方法で販売を行いましょう。

上記が、売り方における定石です。
※例外としてあげたような特殊な販売方法も存在します。

いくらで売るか(値決め)

これまでいろいろな売り方と定石としての考え方をご紹介してきましたが、いくらで売るかについては正直明確な答えを示すことができません。

値決めについては、以下のような情報をもとに販売主さまがしっかり考える必要がありそうです。

  • どれぐらいの価格で売ればコストを賄えるか

  • 利益をどれぐらい見込みたいか

  • 競合さんがいれば、いくらぐらいで売っているのか

  • ターゲット層が払えそうな金額はどれぐらいか

  • 同様のコンテンツは別媒体で(DVDや書籍)はいくらで売っているか

間違っても、大手のサブスクサービスが980円だから980円にしなければならない、といった発想になってはいけません。
貴方の業界において、その動画コンテンツの価値はどれぐらいのものか、ということをしっかり見極めて値付けしましょう。

お悩みでしたらご相談ください

もし動画販売を実施しておられて、売り方や値決めについて悩んでおられる方がいらっしゃいましたら、弊社のサービスサイトお問い合わせフォームからご連絡ください!
値決めについては最低限、競合さんの存在やその価格、別媒体でいくらぐらいなのかを調べると、見えてくるものがありますよ。

タイトルとURLをコピーしました