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第2回:ユーザーはどんな端末でどんな動画をみたいのか ~ 調査データから考えていきます

第1回の記事いかがだったでしょうか?
スマホは確かにサポートしていくべき重要な端末ですが、動画を配信する場合のメインの端末にするのは、ケースバイケースで冷静に判断しましょう。そして動画コンテンツのスマホ対応というのは「ただ単にスマホで見られるようにする」だけでは足りない場合がありますよ。というお話でした。
さて第2回となる今回は、ユーザーがどんな端末でどんな動画コンテンツを見たがっているか、ということを見ていきます。

まずは調査資料の16ページをご覧ください。
各端末別にどういったコンテンツを見たいか、という調査結果の表です。
それぞれの端末で見たいコンテンツがあれば、いくつでもチェックしてOKという回答形式としました。
表中のパーセンテージは、PC・スマホ・タブレットのいずれかで動画を視聴している方を100%とした場合の数値です。

これを見ていくと、パソコンをつかって音楽の動画を見たいと回答した方が、視聴者全体の42%近くになっていることがわかります。
全体的に、同じ種類のコンテンツでもパソコンで見たいと回答している方が多いようです。
ただ、この表だけでは前回話題にした、世代や端末での違いというところが見えてきません。
 
次の2つの表は、ページ数の都合で配布している調査資料には載せなかったものです。
 
世代別 PCで見たいコンテンツSnapCrab_NoName_2016-2-24_17-51-38_No-00
世代別 スマートフォンで見たいコンテンツSnapCrab_NoName_2016-2-24_17-51-53_No-00
これを見ていくと、明確に端末別・世代別の差が見えてきます。
PCについては、すべての世代で視聴に利用したいという傾向になっていますが、1つ気になるのは、15歳~19歳の「PCでは動画を見たいと思わない」と回答した人数がかなり多いという事です。
「PCで動画を見たくない」という考え方は、40を超えた私にはない感覚です。
これは、若者によくある体制への反逆に近いものであるととらえましょう。(実際の理由はわかりません・・・)
15歳~24歳の層ではPCとスマホの視聴希望者数が各コンテンツともほぼ変わらず、コンテンツによってはスマホで見たいという回答が多くなっています。
これとは逆に、25歳以上の層では、「スマホで動画を見たいと思わない」という回答が多くなっています。学生世代とそれ以上の世代で極端に傾向が変わっています。
普通に考えると、小さな画面でしか動画が見られないスマートフォンは避けられる傾向にあるのが当たり前ではないかと思うのですが、若い世代ではそうではないようです。
これは、学生世代が自由に使える端末がスマホしかないからではないかと私は考えています。
また、全体的に年齢層が上がるほど、スマートフォンでは動画を見たくないという傾向が高まるようです。

好まれるコンテンツについて

音楽の動画を見たい、という方が多いというのはなかなか面白い結果でした。
スマホでも、高い年齢層になってもそれなりの方が見たいという回答になっています。
若い世代の視聴希望者が極端に多いのは、CDや音楽データを購入するのではなくて、無料のPVなどで済ませてしまっているからではないでしょうか。
音楽動画は、見るのではなくて、買う代わりに聞いているものと思われます。
その他のコンテンツ別の特徴も見てみましょう。

  • 映画、ドラマはほぼ全世代にわたって見たいという回答が多い。
  • 学びの動画も、全世代にわたってまんべんなく見たいという回答がある。
  • ニュースは年齢層が上がるほど見たい人が多い。
  • ゲーム実況動画は40歳代以下のファミコン世代にニーズがある模様。
  • 商品解説動画も全世代にわたり視聴希望者が。

などなど、コンテンツごとの傾向が見えてきますね。
ゲーム実況などよりも、学びの動画を見たいと回答している方が多く、スポーツを見たいと回答している方とほぼ変わらない、という点は1つポイントなのではないかなと感じました。
映画やドラマ、アニメなどはお金をかけてしっかりと作っていくコンテンツなので、そんなに簡単に販売に参入することはできませんが、何かを学べる動画であればそこまで大きな費用をかけなくても作ることができます。
たしかに、ソーシャルキャストをご利用のお客様も、フィットネスやボーカルレッスン、資格講座などなどの教える動画を販売しているお客様がたくさんいらっしゃいます。
2020年には国内VODの市場規模が2500億円を超えてくるという予想も出てきており、1~2年前よりも成長予想が大きくなってきています。
VODが一般化することはほぼ間違いがなさそうですから、どういった動画をどのような長さで作って、誰をターゲットにどのように売るのか(委託なのか、独自サイトなのか、単品売りか、サブスクリプションかetc)ということをきちんとおさえて取り組めば、早めに特定分野のシェアは取れるのかもしれませんね。
PS:
私個人的には、スマホでニュースをもっとちゃんと見たいです。
フジテレビさんがやっている「ホウドウキョク」というインターネット動画ニュースを見ることがありますが、日本語でもっと世界的な規模の動画ニュースをしっかりやってくれるところが出てこないかなと思ったりしています。
あとはゲームの動画をPCで見ますね。最近はeスポーツというジャンルが出始めてきていまして、自分がプレイしているゲームのトッププレイヤー同士の対決などを動画で見たりします。野球好きの方がビール飲みながらテレビで野球を見る感覚です!
なかなか楽しいですよ。


今回の記事のデータとしても利用した「インターネット動画関連の実態調査レポート」を配布しています。

  • 概要をまとめた資料
  • データ集

を同梱しています。
お役立てください!
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