動画販売を検討しているが「動画が売れる仕組みをどのように考えて作ればよいか分からない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
物販に代表されるECと比べると、動画販売はまだ一般的とは言えず、
仕組み作りに関するノウハウがほとんど出回っていないのが実情です。
そのため、
手探りで検討しなければならない部分が多々あるかと思います。
例えば、
- 大手の定額制動画配信サービスを基準に考える
- ECサイトの構築ノウハウを調べる
- 動画共有サービスを参考にする
といった具合です。
動画販売も他のビジネスと同様、必ず、買い手(ユーザー)が存在するため、
売れる仕組み=購入者を増やすための仕組みを考える必要があります。
しかし、
ユーザーの購入ハードルは決して低くありません。
それは、
購買行動には必ず「知る・興味を持つ・検討する・買う」といった段階が存在するからです。
そのため、やみくもに「販売できる状態にする」「集客に力を入れる」等の、部分最適な考え方をしてしまうと、うまくいかない可能性があります。
そこで、
この記事では、ユーザーの購買プロセスを軸に、動画販売の仕組みをどのように考えて作っていくと良いか、について解説いたします。
この記事をお読みいただくと、
- 地に足の付いた動画販売戦略の立て方
- 売上を伸ばすための課題と解決策の整理の仕方
- より良い検討に進めるためのヒント
が得られるはずです。
動画販売の売上を伸ばすには?
動画販売に限らず、ECや店頭販売、旅行やカラオケ等、
すべての消費活動には必ず「知る・興味を持つ・検討する・買う」といった購買プロセスが存在します。
それを図で表したものが「
マーケティングファネル」と呼ばれるこちらの図です。
こちらの図を見ていただくと、
ユーザーが何かを購入する過程には段階があることが分かると思います。
さらに、この図についてもう少し補足をさせていただくと、
行動の段階が購入に近付けば近付くほど、ユーザーの数はどんどん減っていく、ということも表しています。
この図はあくまで例ですが、このようにマーケティングファネルで考えていくと、
動画販売の売上を伸ばしていくためには、ユーザーの購買行動の段階毎に適切な準備をしておかないと、購入者を増やすことは難しいということが何となく分かると思います。
そのため、例えば、購入段階に近いところに位置する、サブスクリプションビデオオンデマンドやレンタル視聴といった売り方だけを重点的に考えたり、知る段階に位置する集客施策を手当たり次第に増やす等の、
部分最適な考え方をしてしまうと売上につながらない、なんてことが起きてしまいます。
そこで、以降では、マーケティングファネルをはじめ、
ユーザーの購買プロセスを軸に、動画が売れる仕組みをどのように考えて作っていくと良いか、について解説いたします。
売上を最大化する販売戦略の立て方
冒頭で、
動画の購入者を増やすには、ユーザーの購買行動に対して適切な準備をしておく必要がある、というお話をしました。
この準備をどのように考えて行っていくか、それが、ここで解説する販売戦略の立て方になります。
具体的には、
3つのお話をいたします。
- 動画を購入するユーザー像を明確にする(ペルソナ)
- 購買行動のプロセスに対して適切な準備をする(マーケティングファネル)
- 購入に至るまでのシナリオを作る(カスタマージャーニー)
これらを整理することで、地に足の付いた販売戦略が立てられるようになると思います。
①ペルソナ
「知る・興味を持つ・検討する・買う」といった購買プロセスは消費者共通のものと言えますが、
購買行動の流れが同じでも、人によってその内容や進み方は変わっていきます。
例えば、社会人と学生では都合の良い課金形態や支払い方法が違うかもしれませんし、情報収集のやり方も違うかもしれません。
そのため、
動画販売の売上を伸ばしていくためには、御社の動画を購入してくれそうな人に対して、購買プロセスの段階毎に、適切な準備を行っていく必要があります。
その際に、役立つ考え方が「
ペルソナ」です。
ペルソナとは、御社の動画を購入する典型的なユーザー像のことを言います。
ざっくりと言うと「
自分たちの動画を購入してくれる人はこういう人だよね」というものです。
ペルソナ設計では、
ユーザーの属性情報を書き出していく、ということを行います。
例えば、
- 性別、年齢層
- 職業
- 経済状況
- 情報収集の手段
- 利用している端末
等を書き出していきます。
最初は、
想定しているターゲットを深掘りして考える、という発想で取り組んでいくと、進めやすいと思います。
その際に、念頭に置いておきたいことは、
- できるだけ具体的、リアルに考える
- 自社にとって都合の良いものにならないように気を付ける
ことです。
それでは、実際にペルソナを書き出していきます。
このように、
ペルソナを書き出してみると、動画を購入してくれる人がどんな人なのか、イメージが膨らんでいきませんか?
ペルソナを立てることで、
色々と見えてくるものがあると思います。
例えば、
- 集客手段は平日の通勤時間帯にスマホメインでネット広告を配信したらどうか
- 動画販売サービスはスマホでの使いやすさも考慮しよう
- サブスクだけでなく単品でも購入できた方が良いかも
といった具合にです。
ペルソナは、実態に近ければ近いほど、そこから導き出される施策や仕組みが、成果につながりやすくなります。
しかし、最初から厳密なものを作ることはあまり現実的では無いため、
定期的に見直しながら、少しずつ、精度を上げていくやり方が良いかと思います。
その際に、
実際の購入者の声を反映させることができると、より良いペルソナになるでしょう。
②マーケティングファネル
ここからは、
ペルソナの購買プロセス「知る・興味を持つ・検討する・買う」に対して、どのような準備を行っていくと良いか、について考えていきます。
そこで役に立つ考え方が、冒頭で少しお見せした「
マーケティングファネル」です。
マーケティングファネルに沿って考えることで、
ペルソナの購買行動全体を俯瞰しながら、購入者を増やすための課題と解決策が整理しやすくなります。
とは言え、動画販売自体が物販等のECと比べて、広く普及しているものではないため、解決策について具体的なイメージが沸かない、という方も少なくないと思います。
そこで、ここでは「
動画販売のマーケティングファネル」を紹介しつつ、
動画が売れるようにするためにはどのような仕組みを準備しておくと良さそうか、について例を挙げて解説いたします。
動画販売を行う場合、おそらく多くの方が、
動画を売るための仕組みとして、動画販売サイト等、何らかのシステムを利用することになると思います。
その際、
どのような機能を持った動画販売システムを導入・構築しようか?と検討されるのではないでしょうか。
マーケティングファネルを使うことで、この検討がしやすくなります。
具体例をお見せします。
上記の図では、
ペルソナの購買プロセスの段階毎に、課題を書き出し、課題を解決するための解決策=動画販売システムに必要な機能を整理しています。
マーケティングファネルに沿って考えることで、自分たちの考えに合った動画販売システムがどのようなものなのか、が考えやすくなるのではないでしょうか。
補足です。
上記の図では、様々な解決策=機能を列挙していますが、大事なことは、必ずしも最初からすべて完璧に揃っている必要は無いということです。
動画配信においては、ちょっとした工夫、例えば、サムネイルを変えただけでも動画の再生数が大幅に改善されたなんてことも起こりえますので、スモールスタートしつつ、実施しながら、ちょっとずつ良いものを取り入れていく、考え方でいることも重要なポイントです。
それでは、以降で、
動画が売れる仕組み作りについて、もう一歩踏み込んで考えていきたいと思います。
それが、次で解説する、カスタマージャーニーです。
③カスタマージャーニー
カスタマージャーニーとは、ペルソナの「知る・興味を持つ・検討する・買う」といった行動の流れを、時系列で表したものです。
ペルソナを購入まで誘導するシナリオといったところでしょうか。
ペルソナの購買行動は「知る」ところから「買う」ところまでつながっているため、どこかの段階でその流れが途切れてしまうと、購入数を伸ばすことが難しくなってしまいます。
そのため、
動画が売れる仕組みを検討する際は、ペルソナの購買行動の流れが途切れないように、仕組みや施策同士がつながるように考慮しておくことが重要です。
ここでは、「〇〇が学べるオンライン講座」を例にカスタマージャーニーを考えていきます。
いかがでしょうか?
購買行動の段階毎に準備した施策がつながるように考えていくと、ペルソナが迷いなく、購入段階まで進めるようになると思いませんか?
カスタマージャーニ―を作ることで、ペルソナが購買行動の段階毎に「どのようなことを気にして行動しているのか」「それらに対する施策」を整理しやすくなります。
「売上を最大化する販売戦略の立て方」のお話は以上です。
続いて、動画販売におけるサービス分析のやり方を解説します。
動画販売におけるサービス分析のやり方
動画販売をスタートしたら、準備した仕組みや施策が、きちんと成果に結びついているかどうかを定期的にウォッチして、改善につなげていきましょう。
「分析」ときくと小難しく聞こえてしまう部分がありますが、
掛け算と割り算さえできれば簡単にサービスの状況把握や問題発見、課題解決策の検討を行うことができますので、あまり気張らずにお読みください。
それでは、ここでは、
このような動画販売サイトを構築して、単品販売している動画Aを分析する、というシチュエーションで、解説していきたいと思います。
上記のサイトには、動画の一覧や、詳細ページ、購入のためのフォーム等があります。
分析も、ユーザーの行動に沿って考えていくと、分かりやすくなります。
具体的には、次のように分析していきます。
各数字は特定の期間中(例えば直近28日間等)に動画販売サイトに訪れたユーザー数とお考えください。
この分析で特に注目したい数字は大まかに2つです。
- 段階毎のユーザー数はどうなっているのか?(数に注目)
- 次の段階に進むユーザーの割合はどうなっているのか?(率に注目)
このふたつの数字について現状を把握した後、
どの数字を改善すれば、購入数が伸びるか?ということを考えます。
このとき、
改善する数字は、数と率の2種類しかありません。
そのため、次のように考えることができます。
- ユーザー数を増やす(数を増やす)
- ユーザーが次の段階に進む割合を増やす(率を上げる)
例えば、
動画Aの購入数を現状の2倍にする=購入完了するユーザーを8→16に増やす、という目標を立てます。
すると、次のように考えることができます。
数を増やすに注目する場合
仮説:
サイトの訪問者数を2,000→4,000人に増やせば、目標を達成できる
課題:
何らかの方法でサイトへの流入数を増やす
解決案(施策):
リスティング広告を出稿しターゲットへのリーチを広げる
率を上げるに注目する場合
仮説:
動画A詳細到達率を20%→40%に上げれば、目標を達成できる
課題:
何らかの方法で動画A詳細ページへの流入数を増やす
解決案(施策):
動画Aの紹介バナーをサイトのトップページに出し、露出を増やす
現状に対する、課題と解決策の案をまとめると次のようになります。
いかがでしょうか?
そんなに難しくないと思いませんか?
実際には、状況に応じて他に検討した方が良いことも出てきますが、基本的な考え方はこのようなものになります。
ここでご紹介した分析について、もう少し深く知りたいといった方は、
Googleアナリティクスや
ウェブ解析士の書籍等を参考にされると、役に立つ実践的な知識が得られると思います。
ご興味のある方は、ぜひ、調べてみてください。
「動画販売におけるサービス分析のやり方」のお話は以上です。
この記事が皆さまのお役に立てますと幸いです!
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