弊社へのご相談にも、ライブ放送の販売や、集客への活用というものが増えてきています。
インターネット動画配信には大まかに2種類あると言って良く、
- ビデオ・オン・デマンド(VOD)
- ライブストリーミング(生放送)
になります。
今回は、この2つの違いを簡単に説明しつつ、どのようにしてライブ放送を行うのか、課金や限定でのライブ放送を行う場合に気を付けなければならない点は何か、という事についてまとめます。
VODとライブストリーミングの違いとは?
VODは録画したものを好きなときに好きなように見てもらう配信です。
ライブストリーミングは、文字通り生放送です。放送中にWebサイトやアプリで視聴してもらいます。
また、ライブストリーミングには、ストリーミングサーバーという動画配信専用のサーバーが必要になります。
VODの場合は必ずストリーミングサーバーが必要にはなりません。
上記のようにVODとライブ放送では、放送の形態が違うという点、それに合わせて必要となる技術が異なってきます。
インターネットでライブ放送を行う方法
先述しましたが、ライブストリーミングを行うためには、ストリーミングサーバーが必要になります。
ストリーミングサーバーを自前で設置して運用することも可能ではありますが、お勧めしません。
技術的な難易度の高さや、安定して運営させるための保守のノウハウ、また同時視聴者が増えてきた場合の負荷対策などが難しいため、これらを自前でクリアするためにはコストが非常に高くなってしまいます。
そのため、すでにサービスとして提供されているライブストリーミングのサービスを利用することが無難です。
たとえば、
- YouTubeLive
- ニコニコ生放送
- FacebookLive
- ペリスコープ(Twitter)
- 企業向けの有償の動画配信プラットフォーム、
- Vimeo
などを利用することで、ライブストリーミングを行うことができます。
このうち、Facebookやペリスコープは、SNS上でしかライブ放送を行う事ができないので、自社サイトにライブ放送を設置したい場合などは使うことができません。
同様にニコニコ生放送では、ニコニコ動画のサイトでしか行うことができないため、同じように自社サイトにライブ放送を設置することができません。
そうなると、YouTubeLiveを選択することになりますが、以下のような条件があります。
- ライブ放送に広告が挿入される場合があります
- ライブ放送のビューワーから他の動画やライブ放送に誘導される場合があります
- 購入者限定、生徒限定などのクローズド配信を行うことはできません
1、2については、無料でYouTubeを利用することになるわけなので、当たり前と言えば当たり前のことです。彼らは、配信にかかる費用を広告などで回収しなければなりません。
よって、自社ブランド以外の何かが入ってくるのは困る、競合の広告が入るのは困る、という事になった場合は、利用することができません。
3については、YouTubeにはクローズドのライブ配信機能、有料でのライブ配信機能はありません。
よって、自前のそのような機能がつかえる動画サイトを準備する必要があります。
YouTubeに関しては、残念ながらクローズドなライブ放送はできないと言って良いです。
購入者限定・生徒限定のクローズドライブ放送を行うためには?
動画共有サイトや無料のライブ放送サービスを使って、購入者限定で視聴ができるライブ配信や、生徒・お客さまなど限定のライブ放送を、しっかり自社のコントロール下で行うことは不可能といって差し支えありません。
クローズドのライブ放送を行うためには、動画サイト構築専用のシステム+企業向けの動画配信プラットフォームを利用する必要があります。
例えば、リクルートのスタディサプリでは、動画CMSソーシャルキャストと、ブライトコーブのVideoCloudを利用して、有料でのライブ授業サイトを構築されています。
Jストリーム社の配信サービスや、Vimeoを、弊社のソーシャルキャストと合わせて利用することでも、同様のことが実現可能です。
ライブ配信で課金をしたり、クローズドに配信をしたりする場合には、
- 決済機能がある
- 購入者だけがコンテンツを見られる
- 購入に限らず視聴可能と設定されたユーザーのみ見られる
- ユーザー管理、コンテンツ管理、販売方法の設定ができる
上記のような機能をもったサイトを準備したうえで、対応した動画配信システムを使ってライブ放送を行う必要があります。
動画配信システムに関しては、
- 特定のドメイン下でないとライブ放送が視聴できないビューワー
- 広告を入れる、入れないを自由に選択できる
- ライブ放送の録画を行うことができる
このような機能を持っている動画配信システム(ストリーミング配信システム)を利用しましょう。
VODでの動画販売事業はかなりたくさんの事例が出てきています、ライブ放送に関してはまだまだ少ない状況ではありますが、販売できるライブのコンテンツさえあれば、技術的には十分可能になってきており、またコストもだいぶ安くなってきています。
2020年に向けて、インターネット動画はかなりの市場規模になると予想されていますので、早めに取り組むことで、市場のシェアを取ることもできるかもしれません!